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by mlsenyou
 
カメリアホテル(昆明)
昆明空港に着くと、そこにはタクシーの客引きが待ち受けていた。

中年の女性が話しかけてくる。
雲南省はぼったくりタクシーが多いという話を聞いていたので警戒するが、彼女から話を聞いてみるとどうやらぼったくりは無認可のタクシーが行っているらしい。身分証を提示してきたのでとりあえず信用する事にした。どっちにしても始めての場所で今は夜だ。タクシーを使うしかないだろう。広州で会った留学生から安宿の名前を聞いていたので、その名を運転手に告げた。

「カメリアホテルまで」

カメリアホテルは浦江飯店以来のユースホステルだ。ユースは値段の割に設備が良いのが特徴だ。旅人の多くはカメリアに行くのだろうか、タクシーの運転手は「分かってるよ」と言うかのように車を走らせた。

カメリアホテルに着いた。運転手から釣り銭をもらいホテルの中に入る。
受付で一泊の料金を聞いてみた。
25元。
沿海部の宿泊費用とは比較にならないくらい安い。安いと言われていたあの浦江飯店でさえ80元したのだ。話に聞いていた内陸部の安さは確かに本当だった。チェックインの手続きを済ませるとドミトリーの部屋を指定された。どうやら別館らしい。

その前に本館の中を軽く一回りする。
一階を見てまわり、二階へ行こうと階段を上ろうとした時、日本語が聞こえた。大きな声で誰かと話しているらしい。
振り返ると女性が電話を使っていた。
昆明の情報を聞きたかったので、電話後に話しかけようと思ったが、どうもそう簡単には終わらなそうだ。
待つのも面倒なので話しかけるのをやめた。しかし、国際電話で長電話するわけもないし、誰と話していたのだろうか?

その後、指定された別館に入り、入り口でとりあえず飲み物を買おうとする。飲み物のケースは鍵がかけられていた。料金先払いらしい。
係員に声をかけ、ジュースを指差しながらさっきのタクシーの釣り銭を渡す。すると係員はその金を紫色のライトに照らし、念入りに観察し始めた。そしてその金を私に返してこう言った。

「悪いが別の紙幣に変えてもらえないか」

雲南省ではニセ札が多く出回っているという話を聞いたことがある。どうやらタクシーの運転手からもらった金はニセ札だったようだ。そういえば運転手は釣り銭を渡す時に紙幣を選んでいたような気がする。おそらく運転手も誰かからウッカリもらってしまったのだろう。そして、それを私に渡す。こうしてニセ札は流通していく。

仕方なく別の紙幣でジュースを買い、ドミトリーに入った。
ドミトリーには陽気なアメリカ人とオーストラリア人がいた。彼らがいろいろ話しかけてくる一方で、何人ともつかない、男か女かも分からない人間が数人、シーツを頭までかぶって寝ている。ロッカーの上には白い錠剤が置かれている。たぶん風邪薬ではないだろう。部屋を縦断するように伸ばされた洗濯ヒモには洗濯物が、男女構わず吊るされている。
陽気な二人が去っていき、ベッドの上で荷物を整理した後、トイレに行った。
トイレに行く途中、ドア越しに気持ちよさそうに煙を吸う人たちを見かけた。独特の臭いを持つその煙は、部屋を漂い、ゆっくりと空気の中に溶け込んでいく。男子トイレに入るとゴミ箱の中になぜかコンドームが落ちていた。

雲南省は中国でのバックパッカーの巣窟だという。
陽気さと陰気さ、楽しさと不健康さといろいろな意味での危険さの混在。
中国沿海部での出来事は、健全な個人旅行の延長に過ぎなかったのかもしれない。

カメリアホテルのドミトリー。浦江飯店とはまるで違う、バックパッカー達の住む部屋。
すえた臭いを放っているような、彼ら独特の雰囲気を初めて経験したのは中国入国から二週間が過ぎる頃だった。

花粉症!?(昆明)
中国・目次
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by mlsenyou | 2004-09-03 10:52 | 中国 | Trackback | Comments(0)
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1976年の早生まれ
埼玉県出身。
3年半リーマン生活の後、半年間、中国+東南アジア10カ国を旅する。
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