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by mlsenyou
 
ぼったくりの始まりは旅行者から(ヤンゴン)
ミャンマーは基本的に良い人達が多いが、当然、中には良くない人もいる。
ヤンゴンで街歩きをしていた時、インド系の若者が声をかけてきた。
「両替する?」
その時、ちょうど両替をしようと思っていたので、レート次第で頼もうと思いレートを聞いてみた。実勢相場よりもやや悪いレートを提示してくる。結局、ねばってこちら側のレート通りに交換することができた。

その後、食事しようというので、店に案内してもらうとこれも高そうな場所。「ミャンマー人が普通に飯食ってるところが好きだ」といってねばり、自分で屋台を選び一緒に食事をした。

さらにその後、彼は私の行きたい場所を聞いてくる。

日本人墓地に行きたいけど、地図の場所に行っても違うものしか見当たらない、と言うと、彼はタクシーを手配してくれた。しかし、値段が高い。通常料金と比べるとはるかに高額だ。交渉の結果、これもこちら側の要望通りになった。他の国と違って簡単に折れてくるし、態度や行動もキチンとしているのだが、他のミャンマー人と違って彼はかなり高い金額を言ってくる。何でだろう?と思いながらタクシーで日本人墓地に向う途中、彼はしきりに女を勧めてきた。

「女好きでしょ。良い場所知ってるから20$でいいよ。20$」

旅での経験上、女を勧めてくる人は大抵がぼったくりを考えているタイプで、本当に善意で言ってくる人はまずいない。すべてに関して、より注意を払わなければならないタイプだ。
それにしても敬謙な仏教国のミャンマーで女を勧めてくる人がいるとは思わなかったので、少し驚きだった。彼がしつこいので、試しに聞いてみた。

「日本人は女買っていくの?」
「うん、この前買ったよ」
「何歳くらいの人が買ったの?」
「40歳くらいかな。その人すごかったよ。たくさん女買って、僕に60$くれた。でも君は貧乏だから20$の女紹介してあげる」

これで判明。このインド系ミャンマー人をぼったくりに変えたのは40歳代の日本人だった。
一食200Kt(1$=900~1000Kt)の生活をしている普通の人にいきなり60$あげる馬鹿がいるとは・・・彼らにとって、それはやや高額のくじに当たったようなもので、それ以降、金持ちそうな旅行者に対して高額の金額を提示していくのは目に見えている。それは我々一般旅行者が迷惑を受けるだけでなく、ミャンマー人の金銭感覚を狂わせ、ぼったくりを増やして、結果的には「人が良い」で有名なミャンマーのイメージを台無しにするのだ。
ツーリストプライスで理解できる程度の金額を払う分には問題はないだろうが、それ以上の金額は払うべきではない。また他の人達もそういう考えであって欲しい。そうでなければ、結果として多くの人が間接的な被害に苦しむことになるからだ。
結局、彼とはタクシーの降り際で、初めの料金の4倍の運賃を請求され、もめたあげく後味の悪い別れになったのだった。


ヤンゴンの街に見られる「日本」
ミャンマー・目次
by mlsenyou | 2004-08-07 20:02 | ミャンマー | Trackback | Comments(0)
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プロフィール
1976年の早生まれ
埼玉県出身。
3年半リーマン生活の後、半年間、中国+東南アジア10カ国を旅する。
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