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by mlsenyou
 
カンボジアの売春婦とベトナムの子供(プノンペン)
カンボジアには売春街がある。
最近、取締りが強化されて店が減少傾向にあるらしいが、僕が旅を続けている当時はまだまだ盛んだった。
バックパッカー同士の話でカンボジアになると、たいてい遺跡か女か煙になるくらいだ。
中でも首都プノンペンに近い売春街。そこは幼児売春の街で、14、5才くらいの子から5、6才の子どもまでもがいるらしい。

以下はベトナム、ホーチミンシティの旅行会社で読んだ記事の要約だ。
「カンボジアの売春街に行くと、そこは子どもだらけだった。中にベトナム人らしい14、5才の女の子がいたのでベトナム語で話し掛けてみた。すると、彼女はそれまでとまったく違う態度で、以下の事を話してくれた。

…私はベトナムに住んでいましたが、10才の時、父が病気になり次第に貧しくなっていきました。
父の入院費用を少しでも稼ごうとしていた時、ある女性から「病院で働いて欲しい」と声をかけられたので、喜んでついて行きました。
しかし実際についてみるとそこは病院ではなく、売春宿でした。
『家に帰りたい』と女性(ブローカー)に言うと、ここまで連れてくるのにとても費用がかかった。帰りたいならここで働いて費用を返せと言います。
返すお金はないので、私は泣く泣くそこで男の人を相手にすることになりました。血で汚れたシーツを物陰で洗った時のことは忘れられません。
とにかく父の元にお金を届けなくてはならないので、私は売春宿の主から父の入院費用を借りて、ブローカーの女性に『父の元に届けて欲しい』と頼みました。

今までに3回逃げだそうとしましたが、3回とも捕まり、ものすごく殴られ、逃げ出すのをあきらめました…

彼女はそれから頑張って借金を返し、ベトナムに戻った。
しかし戻ってみると、一家は離散して消息が分からず、街の人たちには「売春婦」と蔑まれ、結局元の売春宿に戻った。なぜならその売春宿には自分と同じ境遇の人間がたくさんいて心の慰めになるから」

という内容だ。
この記事の寄稿者が話を終えてその売春宿を出ようとすると「なぜ私を買ってくれないの?買ってくれればそれだけ楽になれるのに!」と言われたとのこと。
この他にも、貧しい家の子に結婚の話を持ち掛けて売春宿に連れ込む等の手口があるらしい。ちなみにこの売春宿は、普通の旅行をしている分には立ち寄る機会はない。行ったことがあるのはその目的を持っている人くらいだろう。

この話を読んで、以前ハノイで会った子どもの事を思い出した。
その子は旧正月前夜に会った、3、4才の笑顔のかわいい男の子だった。
年明け間近のお祭り気分で盛り上がる中、欧米系の顔をしたその子が妙に印象に残った。

それから2日後。街歩きの途中に彼と再会した。
服装は以前と同じパジャマで、裾がボロボロになっていた。僕が歩くとずっとついてくる。
英語と片言のベトナム語で「お父さんやお母さんは?」と聞いても反応がない。
というか、この子の声をまだ聞いた事がない。

耳が聞こえないのか、言葉を教えてくれる人がいないのか?
そもそもこの子はどういう境遇の子なのだろうか?
髪の色や顔つきからして、欧米人との間に出来た子だと言うのは間違いない。

そのまま少し歩いているとこの子はレストランを指差した。
何か食べたいようだ。
この子はずっとこうして暮らしてきたのかな?と思いながらアイスを買って彼に渡した。

その後、宿に戻り、ドミトリーの日本人にこの事を話すとこんな返事が返ってきた。
「物をあげると、その子はずっとそうやって生きていく事になるかもしれない。でも、あげないとその子は死んでしまうかもしれない」
そして、旅の間、僕はことある毎にずっとこれら二つの言葉を考えるようになった。

「なぜ私を買ってくれないの?買ってくれればそれだけ楽になれるのに!」
「物をあげると、その子はずっとそうやって生きていく事になるかもしれない。でも、あげないとその子は死んでしまうかもしれない」

どっちを選んだとしても、それが完全な答えになるとは思えず、はっきりとした答えを出すことができなかった。
そもそも完全な答えなどない、と言ったところかもしれない。

Japanese Money
円は世界三大通貨と言われているだけあって旅する上でとても役に立つ。
強い通貨、強い経済、強い国。
では自分は?
先人が与えてくれた恩恵に頼るか、自分で何かを切り開くか。
すべての選択は自分にあることに気づいた。

空中浮遊(プノンペン~シェムリアップ間)
カンボジア・目次
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by mlsenyou | 2004-08-07 17:13 | カンボジア | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from 東南アジア一人旅 32日 at 2005-04-06 21:41
タイトル : 物乞いについて思うこと
このブログを始めた時から いつかは書くつもりだった「物乞い」についての思い。 以前、ブログ「アジアンゲストハウス」のLOOさんからトラックバックを頂いた時から、いつも引っ掛かっていた。重いテーマだけに 筆が進まなかった。上記のブログの記事は旅ブログに限らず お子さんを持っている人へもトラバを送っているようで多くのさまざまなコメントが載せられています。こういうことはとても意義のあることではないかと思います。 いろいろ思ったことを一挙に書き上げましたが、相変わらず文章力がないので まとまりがありません...... more
Commented by LOO(ASIAゲストハウス at 2005-03-11 20:59 x
TBありがとうございました。
読ませていただきました。

>物をあげると、その子はずっとそうやって生きていく事になるかもしれない。でも、あげないとその子は死んでしまうかもしれない

僕もいつもこれを考えます。。
Commented by mlsenyou at 2005-03-11 21:17
こちらこそ以前にTBしていただきありがとうございました。
私もいまだに答えが見つかってないです。
だから、例え微力であってもこういう状況自体がなくなるような活動が出来れば、と思ってます。
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プロフィール
1976年の早生まれ
埼玉県出身。
3年半リーマン生活の後、半年間、中国+東南アジア10カ国を旅する。
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 在ベトナム大使館の記事..
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とても魅力的な記事でした..
by 株の初心者 at 17:25
なんというか面白い国です..
by 川村明宏 at 01:04
ちょくちょく拝見させてい..
by サトシ at 20:31
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by mlsenyou at 10:40
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