ワタミ(銘柄コード:7522、東証一部)
最近、ワタミ株が急騰している。
急騰3日前くらいに買おうかどうか迷ったのだが、株価を見て「調べるまでもない」と決めつけてしまい買い損ねてしまった。直感に従って素直に買っておけば、せめて調べるだけでもしておけば良かった…
「直感」は意外と当たる。
「うっかり」はほぼ当たらない。
これらの違いを見分けるのは難しい。
それは置いといて、本題に入る。
以前の記事で「この人の経営する会社なら買ってもいいかな」と思う人物を挙げたことがあるが、ワタミの渡邉美樹氏はその中の一人だ。渡邉氏のどういう部分がそう思わせるのかというと、それは以下の点にある。
1.株主を大切にしている。
2.NPOを設立し、営利追求だけでなく社会貢献事業も積極展開している。
3.目のつけどころが良い。
まず、1.の「株主を大切にしている」だが、これはワタミの株を買った人なら分かると思う。
ワタミは配当性向が高いのだ。配当金の他に優待券も出る。優待券を金銭として計算し配当金との合計金額を出してみると、ワタミの配当性向がどれだけ高いか分かるだろう。
私が持っていた頃は700円台だった。当時の配当金の額は忘れてしまったが、¥1500くらいだったろうか。優待券の内容はワタミのサービス券¥6000分が3月と9月の年2回。優待券だけでも¥12000の得をするのだ。ちなみにワタミは100株単位なので、当時で7万円ちょっと。7万円ちょっとで年間¥12000以上の実質的な配当を出す会社なんてそうそうあるものではない。
この優待券はとても役に立った。居食屋の優待券だから、みんなで飲みに行くことが出来る。ワタミの優待券は、みんなで楽しむ事ができる年2回のプレゼントだったのだ。
次に2.の「NPOを設立し、営利追求だけでなく社会貢献事業も積極展開している」と3.の「目
のつけどころが良い」だが、これは両方を関連づけて考えると良い。
ワタミはNPOを作ってカンボジアで学校を開いている。
また、老人ホームを買収して事業展開している。
「営利追求だけでなく社会貢献事業も積極展開している」と書いたが、「社会貢献だけでなく営
利追求事業も積極展開している」と考えても良い。つまり社会貢献事業がうまく行けば、自然に
営利追求もうまく行く。これらは相互に密接に関連しているのだ。
かつて、ヤマト運輸の故小倉氏は障害者の給与の現状を知り「障害者も人並みの給与がもらえる事業を作らなければならない」と考えて、
スワンベーカリーを立ち上げた。渡邉氏がここまで高い理想を持っているかどうかは分からないが、彼が教育事業と福祉事業に進出し営利追及のモデルを作り出すことは、これらの業界にとってプラスになることと思う。個人的な考えではあるが、「教育だから」「福祉だから」「NPOだから」という理由があったとしても、採算の合わない行為、意味のない活動、ズサンな経理が許されるものではないと思う。こういう場だからこそ、成功している経営者の視点で改革をしていくべきなのだ。
そういった意味で、私は今後のワタミの活動を楽しみにしている。
→
ケネディクス~脱線暴走経済論~
→
思ひ出株・目次