人気ブログランキング | 話題のタグを見る

+13392
国内外の旅と株投資+その他のBlog。各国の旅や株関係の記事は「メイン目次」や「カテゴリ」、「検索」からどうぞ。

by mlsenyou
 
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_14364854.jpg

実は、家で使っているPCの壁紙がアヤソフィアだ。
トルコに来るまで、この壁紙をずっとブルーモスクだと思っていた。
アヤソフィアとブルーモスクは広場を挟んで対峙している。
どちらもモスクの形をとっているが、ミナレット(モスクの端にある尖塔)の数がアヤソフィアが4本なのに対して、ブルーモスクは6本になっている。4本が通常のモスクなので、6本のブルーモスクはそれだけ特別なものといえる。
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_14402958.jpg

アヤソフィアは古い歴史を持つ。
イスタンブールがビザンティウムと呼ばれていた頃にキリスト教の教会として建造され、消失、再建が繰り返された。その後、この都がコンスタンティノープルと呼ばれていた時にオスマン帝国によって、イスラム寺院(モスク)に改築された。
偶像崇拝を禁じるイスラム教にとって、キリストや天使、聖人等の壁画は望ましいものではなく、漆喰で塗りつぶされてしまう。しかし、それ以前にもイコノクラスム(聖像破壊運動)によって多くの聖像画が破壊されていた。
そのため、現在アヤソフィアにある聖像画は多くが削り取られる等していて完璧に保存されているものはごくわずかしかない。
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_14492778.jpg

広場を挟んで対峙しているアヤソフィアとブルーモスクだが、現在も礼拝が行われているのはブルーモスクのみ。アヤソフィアはアタチュルクによってモスクから博物館へと用途を変えられている。その理由は分からないが、すぐ近くにモスクが二つある事の不都合や、アヤソフィアは本来異教の教会として建造されたものという歴史的背景等が関係しているのではないかと勝手に推測している。
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_1454272.jpg

この推測を証拠づけるように、アヤソフィアには破壊されつくしていないキリスト教モザイクが多く見られる。キリスト教教会をモスクに変えるのはやはり困難が伴うものだし、構造上の違いからも無理やりだったのだろう。
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_1457714.jpg

聖像画の中には全く破壊の跡が見られないものもある。
一説にはその聖像画があまりにも美しすぎて破壊するのに躊躇したためとも言われる。
そういう事もあるだろう。
あるいは、あまりにも高い所に描かれていたので破壊できなかったとか。これは推測(憶測)。
イスタンブール~旧市街アヤソフィア~_b0007425_1501465.jpg

いずれにしても、このアヤソフィアは宗教を超えて長いイスタンブールの歴史を見守り続けている。非常に貴重な建造物であることは間違いない。それはこの建造物を構成する石の色が物語っている。
この石造りの建造物は私たちの次の世代、そのさらに次の世代に至っても存在し続けるのだろう。その頃にこの建造物が見守る世界はどうなっているのか。
悠久の歴史の中で存在し続けるアヤソフィアの想うところを聞きたいものだ。


イスタンブール~ヒポドゥロームとアヤソフィア前の広場~
トルコ・目次
by mlsenyou | 2010-07-16 15:06 | トルコ | Trackback | Comments(0)
<< イスタンブール~ヒポドゥローム... イスタンブール~旧市街トプカプ宮殿~ >>


S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
検索
フォロー中のブログ
目次、リンク、プロフィール
エキサイトブログ以外のHP、Blogのリンク

橙色の豚・メイン目次


クリックで救える命がある。


プロフィール
1976年の早生まれ
埼玉県出身。
3年半リーマン生活の後、半年間、中国+東南アジア10カ国を旅する。
最新のコメント
 在ベトナム大使館の記事..
by ジェフ35 at 21:12
とても魅力的な記事でした..
by 株の初心者 at 17:25
なんというか面白い国です..
by 川村明宏 at 01:04
ちょくちょく拝見させてい..
by サトシ at 20:31
あの軍人が言っていたこと..
by mlsenyou at 10:40
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
記事ランキング
関連リンク